10/06/2009

懐かしい小説(海辺の扉)

友人Uさんが、暇潰しにと文庫本を何冊か差し入れてくれました。その中に、私の大好きな作家、宮本輝の海辺の扉 上 (文春文庫)海辺の扉 下 (文春文庫)
がありました。宮本輝のファンになったきっかけの1冊で、社会人一年生の研修時代に読みました。あまりの懐かしさに一気読み。
2歳の子供を自身の過失で死なせてしまった主人公が、10年の歳月を経て立ち直っていくというストーリーが、ギリシャを舞台に展開されます。
ギリシャと言えば、青いエーゲ海と神話の国というイメージが強く(強いというか、それくらいしか知らない・・・)、当時は、ギリシャという国と国民性の描写や、ギリシャの政治、裏社会、近隣国家との関係等がとても新鮮で、その後、同氏の作品を読みあさった時代がありました。
ところが、そんな記念すべき作品にも関わらず、記憶とは不思議なもので、自分の子供を死なせたことから、この小説は始まるのですが、その部分はすっかり忘れていてビックリ。当時は子供もいなかったし、もちろん結婚もしてなかったから、子供の部分は全く印象に残らなかったんですね。今回は子供を死に至らしめたことに悔やむ主人公の姿に、何度も泣いてしまいました。
主人公よりも年上になり、娘も3歳になり、20代前半で読んだ時の印象とは全く違っていました。1作品で2度美味しいといったところでしょうか。主人公の母親も登場するので、その歳になったら、また違った印象でこの小説を読めるかも。
主人公はギリシャは遺跡の国、つまり未来が明るくない国だと感じていて、再生の地にはやはり日本を選んで帰国していきます。
ギリシャも一昨日の総選挙では、5年ぶりに野党が政権を奪還し、ギリシャ国民も「Change」を選択したようです。次にこの作品を読む時、ギリシャは、そして日本はどんな国になっているのかな。今の子供達が安心して暮らせる国にしていきたいですね。

3 件のコメント:

moomin さんのコメント...

さすがのkazちゃんね。入院といえば読書だもんね。(kazちゃんは入院しなくても読書家だけど・・・(*^_^*))。
ふーん、そんな風に自分の年齢で感じ方が変わるなんてとっても素敵な発見やねえ!!
私もそんな体験してみたいわ。
そうそう、ティーツリーとスィートオレンジやってみたけど、ティー~が勝つねん~^_^;。ユーカリを購入しようか検討中です。

Kazue さんのコメント...

読書家・・・今年からね^^;
ユーカリ・ラディアータも独特の香りがあるよ。レモンの方が汎用的に使えて、もちろん殺菌効果もあるから、いいかも。お店で、ブレンドのテスティングして決めるのがいいわね。何種類も買うと結構費用もかかるから、3mlとか小さいボトルから集めるのも手だね。

moomin さんのコメント...

レモンね!!それなら大丈夫そう^_^;。お店が近くになくってネット買いやし、なかなか・・・。KAZちゃんの意見参考になります。